前編で大阪から今治に到着した御一行。

この日の気温は最高気温16度。予報に反して風もそれほど強くなく、絶好のサイクリング日和。
(後日気象庁のデータを見てみると、気温や日照時間など22日は最高の1日だったようで。参加者の皆さんのおかげですね)

まずはウォーミングアップ

今治港の駐車場にサポートカーを留め置き、まずはスタート地点までウォーミングアップがてら走り始めます。
住宅地を抜けると、その先には来島海峡大橋が。今からあそこを渡ると思うと、ワクワクしますね。

このまま気持ちよくスタート地点へ・・・・

とはいかず、いきなりの激坂です。
今回のルートで一番キツイ場所。
ゲストには知らせず、嫌なサプライズで強制ウォーミングアップww

そして到着したのは、新しくなったばかりの今治市サイクリングターミナル。
目に飛び込んでくるのは、来島海峡大橋をバックにしたSHIMANAMIのモニュメント。坂道での疲れも吹っ飛ぶ絶景。

今まではサンライズ糸山という施設の中にありましたが、サイクリストが増えたこともあってか、その隣に新しくお目見え。さすがサイクリングに力を入れる今治市ですね。

自転車を持っていない方は、ここで借りてサイクリングを楽しむことができます。この日も多くの方が並ばれていました。

あこがれのしまなみ海道

日本を代表するサイクリングルートに選ばれた証「National Cycling Rout」のロゴが入ったスタート地点の看板。

いよいよ始まりますよー。

しまなみ海道は島々に架かる橋を渡るため、その度に40-60mも登り降りせねばなりません。しかしそこは、サイクリストに優しいしいしまなみ海道。ループやつづら折れの道にして、斜度を緩くして走りやすくしてあります。

まずは来島海峡大橋から。全長が4kmあり、しまなみ海道の中で一番長い橋です。
途中には、一般の自動車は侵入禁止の馬島があり、人や自転車が上陸できるエレベーターがあります。時間があればここも寄りたいところなのですが、今回はパス。

そうそう、紹介を忘れてました。
今回はゲストも多いので、スタッフは2名でサポートします。
ヘルプをお願いしたのは、大阪から西条に移り住んでいろいろなツアーを企画している「東予人」さん。
ただ最後尾を走るだけでなく、トレーラー を引っ張ってゲストの荷物も運んでくれてます。荷物を背負って走ると疲れちゃいますしね。お土産が増えても安心です。
エイドキットやAEDも念のため準備。
このトレーラーって運転が簡単そうに見えて、実はかなり難しいんです。それにも関わらず、後ろに目がついてるかのコントロール。で東予人さんは車の牽引免許もお持ちだそうで、上手なのも納得。

トレーラーを引いてもぐいぐい走れる電動アシストのe-Bikeは、ここでも大活躍です。

気持ちよく渡りきり、大島の道の駅「よしうみいきいき館」で一休み。
入門者が楽しめるツアーを謳っているだけあり、休憩はこまめに多めに取ります。その度にスイーツなどを堪能・・・
と思ったら、ガッツリとお弁当食べてるww

大島は西側と南側、そして中央の3ルートが選べます。多くのサイクリストは中央ルートを通り、中には亀老山へのヒルクライムへ向かわれる方も(NTT西日本のCMでも使われていました)、我々は西側ルートをチョイス。少しでも多く海を堪能したいですからね。

とても走りやすいのに、サイクリストと全く出会いません。やはり皆さん亀老山に登ってるのでしょうか。
今治は造船業も盛んなので、大きな船がそこらかしこに。

バラ園で小休憩。とても素敵な公園なのに、誰もいない・・・

このあとも気持ちよく海沿いを、と思ったら甘かった。
坂道登場です。標高自体は先ほどの橋と同じくらいなんですが、斜度がきついので大変です。今日一番の難関。
山の上からは絶景が見えるんですが、そんな余裕はなさそうですね。
登り切れば、気持ち良い降りが待ってます!

大島大橋を渡り、次は伯方島。
「はっ・かっ・たっ・のっ・しお♫」で有名ですね。
ちなみに伯方の塩はここで作られていますが、瀬戸内の海水が原料ではないんです。パッケージにちゃんと書いてあるんですが、メキシコやオーストラリアの海水から作られてるんです。これを伯方島で加工精製してるので原産地は日本だそうですが。いろんな事情があり、決して安く作りたいからというわけではないのが面白いところ。一昔前まで、塩は専売公社じゃないと扱えなかったんですよね。

てなわけで、道の駅「マリンオアシスはかた」では定番の塩ソフトを。
塩むすびも美味しそう。

伯方島も見所はたくさんあるんですが、寄り道せずに最短ルートで次の大三島へ。

しまなみ海縦断の中間地点でもある大三島。ここだけで1日楽しめる素敵な場所です。時間があればうさぎ島やとびしま海道へと足を伸ばしたいところ。

多々良大橋が見えてきますが、そこは素通りしてもう少し先まで。
ランチスポットのWAKKAに到着です。
ここは今年の春にオープンしたばかりのサイクリング総合施設。カフェだけでなく、コテージやドミトリー、グランピングなど宿泊もできるようになっています。サイクリング中のトラブルに対応するサイクルタクシーや、自転車を積める船まで!

そして特筆すべきは、なんてたってこのロケーション。青空の下、多々良大橋を眺めながらのランチは格別。

この写真はゲストの大塚氏のFacebookより拝借。
側から見てると「何やってんの??」と思ってたんですが、こんな素敵な写真になってるとは。

彼とは20年近く前からのお付き合いで、今回は出張ついでの飛び入り参加。初めてのしまなみ海道(と言うよりしまなみ海道を知らなかったらしい)に、終始ニコニコでした。エアガンなどを販売している会社の社長さんで、アフリカをオートバイで走ったりとパワフルな方。

ここまで40km走って、残りは30km。
みなさん、まだまだ元気。
多々良大橋の麓にある「サイクリストの聖地」でお約束の一枚も。

多々良大橋を渡る際には、主塔の下で立ち止まらなければなりません。ここで手を叩くと、パン・パン・パン・パン・・・と綺麗に響いていくんです。鳴き龍と言われる多重反響の現象で、橋が精度が高く施工されている証なんだとか。

生口島も多くのスポットがある観光地。
さっきランチを食べたばかりですが、ここでもスイーツタイム。何箇所かあるオススメのお店のうち、多数決でジェラートに。しまごころのレモンケーキ、玉木商店のローストチキン、岡哲商店のコロッケなどに後ろ髪惹かれつつも、次回のお楽しみとして。

ドルチェ本店のジェラートは定番中の定番。
多くのサイクリストで賑わってました。

さぁ、お次は因島。今回のツアーではこの橋で最後。しまなみ海道は、その先に向島、そして尾道へと続きます。しかし今回のツアーでは因島から船に乗り、サポートカーを停めてある今治港へ戻ります。

ラストスパートですが、今回しまなみ2回目の女性二人組は、がぜんヤル気。とある店に行きたかったからなんですね。

それがこのはっさく大福。
元からルートに入れてたんですが、彼女たちも行きたいと思っていたお店だったらしく。売切を心配していましたが、わずかに残ってました。

はっさく大福は因島北部にあるはっさく屋が有名ですが(最近ではデパートの物産展でも目にするようになりました)、ここ「はっさく工房まつうら」も負けず劣らず美味。

はっさく屋に比べてひと回り大きく、餅と餡が多めで食べ応えもバッチリ。

さっきから食べてばかりですけどねww

ここからフェリー乗り場までは4kmほど。出港まであと30分。普通なら余裕なんですが、もう一箇所寄っていきます。
ギリギリ間に合う計算。ただ荷物満載のトレーラーだけは、リスク回避で港へ直行。

はっさく大福とともに彼女たちに行きたいと言われていた、自転車神社(大山神社)。お参りして安全祈願。巫女さんが一人一人記念撮影してくれて、集合写真まで。
Facebookに載せてくれるらしく、最近の神社はマーケティングもすごいなぁと感心。

自転車って祀られるほどの歴史があったのか、ってツッコミはなしww

自転車用のお守りも買って、さぁ行こう。
ん? 彼女たちは??

御朱印もらってるので待ってくださーい。この時点で15時52分。土生港まで1km。時間的には大丈夫だけど、パンクしたら終わり。

港でソワソワ心配してる東予人さんから電話が入るも、出る余裕なしでダッシュ。
15:58に無事到着。なんとか間に合いました。出港2分前はちょっとギリギリ過ぎましたねー。

今治港までは1時間15分ほど。不覚にもスマホのバッテリー切れで、帰りの写真はなし(T_T)
自転車で通ってきた橋を海面から見上げながら、楽しかった1日を振り返ります。夕日も綺麗。

今治港に到着すると、もうあたりは真っ暗。
サポートカーは目の前なので、自転車を積み込み各自の荷物を持って、今治市内でバンゴハン。

あとはフェリーターミナル行きの連絡バスに乗って、乗船して、帰るだけ。

みなさん疲れ果て船ではグッスリだったようです。

あっという間の旅の終わり

船内ではゲストの皆様全員にご挨拶できないまま、今回のツアーは無事終了。
下船し、大阪南港からわずか10分の距離にある事務所で、早朝から洗車でした。
ゲスト1名だけマイバイクをお持ち込みでしたが、ツアー参加の無料サービスとして洗車をさせていただいてます。普段からお手入れされている綺麗な車体でしたが、やはり水洗いすると汚れが。やはりピカピカなバイクは気持ち良いですね。

今回は一人参加の男性が3名、女性1名、ご夫婦一組、女性の友人ペアが一組の合計8名様のご案内となりました。
ほとんどの方が初対面だったにも関わらず、もう何度も会っているかの様に仲良くなっていただけ、皆様の人柄に助けられました。
サイクリングは一人でも楽しめますが、このような出会いがあるのもツアーの良いところ。ガイドがいることで道にも迷わず、安全も確保されるので景色を見る余裕もでき、ペース配分も考える必要なし。ゲストの皆様からは、「とても満足」「こんなにも楽しくていいのか」「また参加したい」と評価いただけ、この仕事を選んで本当によかったなぁと思います。

逆に、サイクリストにとっては身近なしまなみ海道も、まだまだレジャーサイクリングとして可能性を秘めていると言うこと。
初めてスポーツサイクルに乗る人でも満足していただけるツアーを目指して、これからもいろいろ企画して行きますよ。

ちなみに今回のツアーは、参加費が13,000円。フェリーなどの交通費がGoToトラベルを使って約1万円。食事などを入れて3万円弱くらい。しまなみ海道を1日走るだけと考えると高く感じるかもしれませんが、参加されたゲストからはその価値は十分にありとの嬉しいお言葉。GoToがなくなれば少々高くなりますが、それでも参加したいと言っていただけたのでパワーアップさせて来春も開催します!

今回参加したかったけど予定が・・・と言う方も、次回は是非ご一緒に!

【今回の走行】
距離66km
走行時間3:30